詩 1
君の手が伸びてきて…
俺の肩に優しく触れた。
優しい微笑み…。
その笑みだけで…俺は。
心の鼓動が早くなり、
息苦しさを通り越して…。
君を抱きしめたくなる。
抱いてくれ
君が俺の耳元でささやく。
俺の身体がゾクッと震えた。
と、同時に訪れる体の奥底から湧き上がる快感。
俺は君の腰に手を回し…力一杯抱きしめた。
壊れるほどに…。
このまま…離したくない。
ずっとこのまま、触れ合っていたい。
君を感じていたい。
この温もりを…この鼓動を共有したい。
―蓮ニ―
俺は小さく名を呼んだ。
それに答えるかのように、君の瞳が開かれた。
深い瞳に引き込まれるように、俺はその瞳に取り込まれた。
弦一郎…好きだ…
蓮ニのまっすぐに向けられた瞳と唇から
その想いが俺の心に響く。
蓮ニ…俺は…お前を離さない
俺は君の首筋に唇を落としながら、
抱きしめている手に力を込めた。
了